自分の心は自分のものではない~「心がスーッと晴れ渡る「感覚の心理学」」~
名越康文氏の著書「心がスーッと晴れ渡る「感覚の心理学」」を読んだ。
仏教の考え方などを基にして、「心=自分」と思うから苦しいのだ、自分は「心」という馬をコントロールする御者なのだ、とおっしゃっています。
なるほど。霧がかかったようなもやもやした気分に支配される心が自分なのではなく、霧を取っ払って晴れやかにするのが自分か。
そのためには「祈り」、例えば近くの神社や寺へ行って、真面目に1分間だけ拝むなどをしておくと、いざというときに自分を落ち着かせてくれる、という。
要は、その落ち着いた感覚を身に染み込ませておくということですね。
「さわやかな状態が本来の自分で、幸せでいるためには他人がつくるんではなく自分でつくるんだ」とも言っています。
宗教的な感覚みたいだけど「どこか超越的なもの、自分と遠い外側とのつながりを感じる」という気持ちですると効果的だとのこと。
感覚的にはわかるんだけど、それをキープするためには習慣づけないと、ね。
「自分の心は自分のものではない」・・・確かに、客観的に自分が心を見ている立場の方が楽だし、落ち着いて対処できるよな。
軽いタッチの本なのに、中身は深いことを書いている良書でした。